製品管理において、経営層の視点や戦略的思考を取り入れられる点が、メーカーで働く人がMBAを取得するメリットとして挙げられます。
メーカーで働いていると、市場の動向や消費者のニーズをより深く理解することは日常的に行っていると思いますが、経営の視点から見た上流工程のマネジメントまで考える機会は多くないものです。
製品単品でのプロジェクトマネジメントだけでなく、会社の立ち位置、保有している財産(製品・人材・ナレッジ含め)、競合の状況といった、経営層が見ている景色も含めたプロダクトマネジメントを行うのに、MBAでの勉強は役立つはず。その結果、競争力を高め、自社の成長を促進することができるでしょう。
財務管理、戦略立案、リーダーシップ、マーケティングなどの知識とスキルは、経営層になるためのベーススキルです。
メーカー勤務ではあまり馴染みがない分野も含め包括的に学ぶことで、経営層や上級管理職に必要な判断力や戦略的思考を養うことができるでしょう。
経営学では、ビジネス理論やフレームワークを学びます。ケーススタディを通じた学びのため、メーカー以外の業種での事案にも精通できるでしょう。
会計学やマーケティング、戦略立案など複数の分野を学ぶため、あらゆるビジネス環境で活用できる知識やスキルが身につきます。
MBAの授業では、実際に企業が直面した事例(ケーススタディ)を分析し、効果的な解決策を見つけ出していく取り組みが有名です。学生同士による活発なディスカッションを通じて、クリティカルシンキング力も養われ、問題解決能力の向上が期待できます。
MOT(Management of Technology)とは技術経営修士を指し、MBA(Master of Business Administration)は経営学修士を指します。MOTは製品開発やサービスに必要な経営手法などを学ぶことに重点が置かれており、MBAは実務思考で、ビジネス現場で活用できる知識やスキルを学ぶことに重点が置かれているという違いがあります。
MOTは製造技術に特化した内容になるため、メーカー勤務としては「こちらの方が合っているのでは?」と考えることもあるかもしれません。
ただ、MOTはMBAのような学位といえるものではなく、あくまで「一つの学びの分野」と解釈されています。MBAはビジネスマンなら誰もが知っているような資格として使えますが、MOTはそのように認知されていない点でも、MBAとの違いがあると言えそうです。
大手自動車部品メーカーに勤務していた男性の事例です。アメリカでの駐在業務を経験後、日本に帰国しマサチューセッツ大学MBAプログラムに入学、卒業しました。
社内では上流顧客の仕事に応えることに目が向く文化があり、それ以外の要因を見逃してしまいがちなところがあったそうです。しかし、MBAを取得後は、自社の成功事例をフレームワークに当てはめて立証して、今後の事業戦略を提案できるようになりました。
その後、MBAの知識を活用しようと経理部門に異動し、成果を認められアメリカ子会社の責任者に任命されて活躍されています。
医療機器メーカーで上流・下流どちらの経験も積んできた男性の事例です。キャリアが10年経った頃に、あるプロジェクトに参画しました。そこで行われた上司との1on1ミーティングで、ビジネススキルやリーダーシップを問われ、いままでの経験が狭い分野でしか通じないことを痛感。広く使えるビジネススキルを取得するため、MBA取得を目指したそうです。
英語がメインの授業に不安もありましたが、日本語サポートを使ってMBAを無事取得。ファイナンスやSFIの授業は刺激的で、学びが仕事に直結する楽しさを実感されました。
仕事で全国の在庫プランの見直しを行った際にも、これまでと違い、マーケティング全体の視座を高く持って挑戦したことで、良い仕事ができたと感じられたようです。
MBAを取得する際に、大学院に通学して学ぶには費用や勤務スケジュールの面で実現が難しい場合、オンラインMBAがおすすめです。
オンラインMBAは場所を選ばずインターネットで受講できるため、仕事で忙しいメーカー勤務の人であっても、無理なくMBA取得に向けて学習を進めていくことができるでしょう。
ビジネススクールを選ぶには、取得するためにご自身が何を重視しているかを考えて選択することが大切です。オンラインでMBAを取得できるスクールは多数あります。ここでは、その中からおすすめの3校をご紹介します。
アビタスは、米国マサチューセッツ大学のMBAプログラムを提供・支援しているスクールです。基礎課程は日本人講師が日本語中心に講義を行い、上級課程でも日本語のサポートテキストがあるため、英語力に不安がある方でも安心です。
ボンド大学は、オーストラリアの国際認証MBAプログラムを学べるスクールです。著名コンサルタントがプログラムを提供しています。但し、オンラインだけで完結はせず、何度か現地のビジネススクールへ通学する必要があります。
グロービス経営大学院は、国内で多くのMBA実績を持っているスクールで、様々な業界のビジネスパーソンに選ばれています。講義の受け方は、オンラインと通学から選択できるため、ライフスタイルに合わせてMBA取得を目指せます。
〔3選の選定基準〕
「MBA取得 オンライン」で2022年11月16日にGoogle検索して表示されたビジネススクール・大学・大学院で、「オンライン受講が可能」「卒業生のインタビューを掲載している」という条件をクリアした9校より、さらに下記条件を満たす3校を選出しました。
・アビタス、ボンド大学...国際認証を取得している全て(2件)のビジネススクール・大学。
・グロービス経営大学院...日本独自のMBA学位が取得できる4件のうち、卒業生のインタビュー掲載数が一番多い大学院。
(2022年11月16日現在)